5. 乳歯はとっても大切です。
人の歯は一生に一度だけ生え替わります。乳歯は生え替わるからといっておろそかにしてはいけません。永久歯に生え替わるまでの重要な役割があります。あごの発達、顔の輪郭の形成、身体の発育、永久歯の歯ならびなどに影響します。
乳歯のむし歯を放っておくと・・・
乳歯はいずれ永久歯に生え替わるから治療しなくていいかなぁ・・・って思いがちですね。確かにグラグラで明日にも抜けそうな歯を痛い思いをさせて治療させることはありません。ただし乳歯にも重要な役割があり、長期的に虫歯を放っておくのは良くありません。乳歯のむし歯は永久歯の歯並びにも影響しますし、大きな虫歯になるとは乳歯のすぐそばにある永久歯は生えて来なかったり、形が悪くなったりすることもあります。もちろん歯の問題だけではなく、虫歯があるとソフトフードを好むようになり、小魚やエビフライのエビのしっぽもバリバリ食べたり(普通は食べないのかなぁ?)新鮮な野菜をそのまま食べたりもできなくなります。子供の味覚は大人に比べて繊細です。この時期に鍛えておかないとグルメにはなりません。また、いっぱい咬むことにより脳も活性化します。
このように、乳歯はこどもの成長にとって重要な臓器の一部です。
早めの治療を心がけましょう。
乳歯の名前と生える時期
個人差がありますので多少前後することがあります。
● 上 顎 ● 乳中切歯・・・・・7ヶ月半 乳側切歯・・・・・9ヶ月 乳犬歯・・・・・18ヶ月 第一乳臼歯・・・14ヶ月 第二乳臼歯・・・24ヶ月 |
● 下 顎 ● 乳中切歯・・・・・6ヶ月 乳側切歯・・・・・7ヶ月 乳犬歯・・・・・16ヶ月 第一乳臼歯・・・12ヶ月 第二乳臼歯・・・20ヶ月 |
生え替わりの時期
● 上 顎 ●
乳中切歯→中切歯・・・・・・・7 〜 8歳
乳側切歯→側切歯・・・・・・・8 〜 9歳
乳犬歯→犬歯・・・・・・・・11〜12歳
第一乳臼歯→第一小臼歯・・・10〜11歳
第二乳臼歯→第二小臼歯・・・10〜12歳
第一大臼歯(6才臼歯)・・・・ 6 〜 7歳
第二大臼歯・・・・・・・・・12〜13歳
第三大臼歯(親知らず)・・・・17歳〜
● 下 顎 ●
乳中切歯→中切歯・・・・6〜7年
乳側切歯→側切歯・・・・7〜8年
乳犬歯→犬歯・・・9〜10年
第一乳臼歯→第一小臼歯・・10〜12年
第二乳臼歯→第二小臼歯・・11〜12年
第一大臼歯(6才臼歯)・・・・6〜7年
第二大臼歯・・11〜13年
第三大臼歯(親知らず)・・・・17年〜
■ 子どもの歯みがき ■
歯みがきは口の中の健康を保つためにはとても重要なことです。赤ちゃんでも歯が生えてきたその時から歯みがきが必要です。お子さんによって個人差はありますが次のことを目安にして下さい。
上の歯が生え始めたら
膝の上で赤ちゃんをあお向けに寝かせて水を含ませたガーゼを指先に巻き付けたり、ゴムでできた指サックブラシなどを使い、歯ぐきから歯の先端に向かって歯の表面の汚れをやさしく拭き取って下さい。このころは手にしたものを何でも口に入れたがるので、歯ブラシを遊びの中に取り入れ、歯ブラシに慣れさせましょう。また、ご両親は口の中を見る習慣を付けましょう。
1才になったら
朝と晩の2回小さなやわらかい歯ブラシ(子ども用の1番小さなサイズの歯ブラシ)を使って、やさしく歯面の汚れを取ってあげましょう。
1才6ヶ月〜2才頃
自我がだいぶ強くなり、一人で歯みがきをしたがります。お子さんと一緒に親も歯みがきをするとまねをして磨きます。不十分ですから必ず後で見てあげましょう。歯ブラシは子供の口の大きさにあったものを選んで下さい。
3才過ぎたら
不十分ながら一人でみがけるようになります。食べたら歯みがき、磨いたら見てもらうという習慣をつけましょう。ただし、乳歯のむし歯が急増する時期なので必ず仕上げみがきをしましょう。仕上げ磨き用ブラシ(ブラシ部分は小さくて柄の部分が長い)は奥まで届きやすいので最適です。みがいた後は忘れずにほめてあげましょう。
正しい歯みがきは習慣づけてしまえば少しも面倒なことはありません。お子様のためにも、しっかりと歯みがきを心がけましょう。